上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ジャズライフ&ジャズジャパン
ジャズライフ11月号とジャズジャパンVol.3
ジャズライフ&ジャズジャパン
最近のジャズ・トランペットの話題を独り占めしていると言っても過言ではないイタリアのジャズ・トランペッター、ファブリッツィオ・ボッソ
とは言えジャズ一般の目から見るとまだまだ浸透していないようですが、ここ最近発売されたジャズ専門誌では表紙を飾るほか記事でも大きく取り上げられています。
ジャズライフ11月号では、ボッソをはじめ、ルカ・マヌッツァ(Pf)、ロレンツォ・ツゥッチ(Dr)のインタビュー、ブルーノート東京でのライブレポート、そしてボッソが双頭リーダーとして参加している人気急上昇中のジャズ・グループ、ハイファイヴの最新作「スプリット・キック」の各曲の詳細な解説、さらにはタイトル曲の「SPLIT KICK」のボッソとスカナピエコのソロ・コピー譜が掲載されている。
また、創刊号から大好評のジャズジャパンVol.3では表紙からいきなりボッソの真っ赤なドアップにでかでかと「Fabrizio Bosso Plays Hard-Bop!」の文字。ジャズジャパンはどちらかといえばボッソに焦点を絞り、インタビューやライブレポートなどが掲載されている。
これらのメディアの動きからも、ボッソ人気はこれからますます加速していくことは間違いないでしょう。
そして今回そのハイファイヴの最新アルバム「スプリット・キック 」を早速購入し聴いてみました。
ハイファイヴ「スプリット・キック」ハイファイヴ「スプリット・キック」

今回のアルバム、やはり期待を裏切られることはなかったです。・・・というよりもむしろ私のツボのど真ん中に突き刺してきたという感じです。

なんでこんなにいいんだろう?

この抜群のセンスはファブリッツィオ・ボッソとダニエル・スカナピエコ(T.Sax)の最上級プレイと、それを支えるリズムセクションの音使い、そしてそれらのまとまった音が、ひねりの効いたアレンジ・楽曲構成の上に成り立っていることで、彼らの極上のサウンドに仕上がっているように思います。
そして今回のアルバムの選曲も、決して新しいものやオリジナルばかりを集めた取っ付きづらいCDではなく、過去の名盤・名演とされる中からのいわゆるスタンダードを彼ら風に表現し、そしてその合間に聴かせるオリジナル2曲でさらにハイファイヴとしてのカラーを主張しているように感じます。
正直なところ、なによりまずこのCDを聴いてほしいです。できればジャズライフの解説にも紹介されているが、彼らが選曲した数曲の「過去の巨匠たちが演奏した名演」を先に聴いてみると、このCDがより面白いものになるでしょう。

アルバムのタイトル曲にもなっている1曲目「Split Kick」は、先ほど紹介したようにジャズライフ11月号に、テーマからボッソのソロ、そしてダニエル・スカナピエコのソロが終わるところまでのコピー譜が掲載されています。
この曲は"アナザー・ユー"こと「There Will Never Be Another You」と同じコード進行でできているので、アナザー・ユーを演奏する際のお手本にもなるでしょう。
Jazz Italiano Live 2009(表)Jazz Italiano Live 2009(裏)
海外盤「Jazz Italiano Live 2009」。
発売後まもなく廃盤となってしまったらしいが、先日山野楽器銀座店でたまたま数量限定販売で手に入れることができた。
今回私がこのアルバムを聴いて特に新鮮に感じたのは6曲目「Spirito Libero」。ボッソとルカ・マヌッツァの共作によるオリジナルで、ファンキー&ポップで軽快なリズムに乗ったさわやかな曲です。2009年10月にライブ録音された海外盤「Jazz Italiano Live 2009」(右写真)にも収録されており、どちらもアレンジは違うものの、作曲の才能も発揮している。
8曲目「Something Cute」は私の大好きなリー・モーガンのアルバム「カリスマ 」に収録されている曲で、このアルバムでのモーガンのプレイは特に素晴らしく、同曲も最高にカッコいいフレーズが飛び出している。そんな「名演」が遺されたこの曲をボッソはあえて選んだのか、「俺ならこう吹く」と言わんばかりにこれまた素晴らしいプレイを聴かせてくれている。
一曲一曲コメントしていってもすぐに言葉が尽きてしまうし、それより何より百聞は一聴にしかず、聴けば納得です。
今回紹介したアルバム「スプリット・キック 」を演奏するハイファイブは双頭クインテットと呼ばれているように、フロントの2管ともに本当にすばらしい演奏を繰り広げています。
過去のアルバムも含め、このハイファイブは個人的には今もっともおすすめしたいグループです。
スプリット・キック
スプリット・キックハイ・ファイヴ

EMIミュージックジャパン 2010-10-20
売り上げランキング : 3232

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
ライヴ・フォー・ファン ファイヴ・フォー・ファン(6ヵ月限定スペシャル・プライス) カリベ(DVD付) Jazz Desire Triveni
スポンサーサイト

先日ある探し物があったので実家に行き、昔の音楽関係の雑誌やらパンフレットやらを引っ張り出しました。
するとモーリス・アンドレ演奏会のプログラムを発見!なつかしく中をめくってながめていたら、その演奏会の様子を思い出しました。


1983年、私が高校1年生のときにモーリス・アンドレが来日し、東京と大阪で演奏会が行われたのです。
下の写真はその時の東京公演のチラシです。(右は裏面)


モーリス・アンドレ 日本公演チラシ(オモテ)モーリス・アンドレ 日本公演チラシ(ウラ)

このときアンドレは4度目の来日で、確か東京ではハイドン、大阪ではフンメルのトランペット協奏曲が予定されていました。
東京公演のチケットは即購入したのですが、私はどうしてもアンドレのフンメルが聴きたくて、「大阪にも行きたい」と毎日のように親を説得し続けたのですが、結局許してもらえず断念したのを憶えています。


1983年3月29日、東京文化会館。指揮:秋山和慶、演奏:NHK交響楽団。


今でこそ世界にはトランペットの名手と言われる人はたくさん出現し、邪道ではあるが「世界一上手いトランペット奏者は?」なんて問いになかなか即答できる時代ではありませんが、当時はだれもが「モーリス・アンドレが一番!」と言っていた時代です。
今でも「トランペットの神様」という地位は守り続けられているだろうし、これから先もアンドレのカリスマ性を上回るトランペット奏者はそう簡単には出てこないのではないでしょうか。


当時は今と比べると情報量があまりに少なく、アンドレの姿だって雑誌かレコードジャケットの写真を見るほかないのです。しかも同じような写真ばかり。
演奏だって買ってもらった数枚のレコードで聴く以外に方法がありません。あるいは「FMファン」や「FMレコパル」なんていうラジオ番組表雑誌を目を皿のようにしてチェックし、タイマー録音して聴いたり・・・。


そんな時代でしたので「動くモーリス・アンドレ」が見れるだけでも驚きなのに、しかもそれがナマで演奏が聴けるなんていったらそりゃーもう事件だったわけです!


演奏会当日、平塚駅から上野までワクワクしながら電車に乗ったのを憶えています。
東京文化会館のS席で前から十列目付近だったと思います。アンドレが立つであろう位置をやや斜めから見られる席のチケットを買っていました。ラッパ吹きならおわかりですね、まん前だと楽器で口や指使いが見えなくなってしまうんです。


当日の演奏曲順は憶えていませんが、なにしろ私はハイドンのトランペット協奏曲が最大の目的でした。


NHK交響楽団がスタンバイしたあと、あのトランペットの神様、モーリス・アンドレがステージ下手から登場。大きな身体により小さく見えるE♭管のトランペットを持って歩いてくる姿を思い出すことができます。
そしてN響が奏でるハイドンの前奏が私の首筋に鳥肌を走らせます。この前奏は今まで何百回聴いたかわかりません。しかし生オケの演奏で聴くハイドンのイントロはものすごく美しく、約1分後に発せられるトランペットの出だしまでの間を余計にワクワクした気持ちにさせられました。


そしていよいよアンドレのトランペットが歌い出します。
初めて生で聴くアンドレのE♭管トランペットの音色、しかも私とアンドレは数メートルという近距離。この音を聴いたときの印象を今でも鮮明に憶えています。
私のイメージしていたアンドレの音「輝かしく鳴り響く明るい音色」とはずいぶん違い、ひじょうに柔らかく落ち着いた音色でした。
東京文化会館という容積の大きいホールに華々しいトランペットの音が高らかに鳴り響くと想像していた私には、正直意外で、言ってみればひじょうに地味にさえ感じられるものでした。


この曲は、昔キー・トランペットの開発により半音階を可能にしたヴィルトゥオーゾ、アントン・ヴァイディンガーのために書かれた曲で、それゆえに高度なテクニックを必須とした曲作りになっているため、第一楽章から随所に難しいパッセージが出てきます。
しかしアンドレはまるで鼻歌でも歌っているかのようにひじょうに簡単そうにトランペットを吹いているのです。大きな身体で演奏するトランペットの神様、その姿にはものすごい貫禄を感じました。
第二楽章の美しく伸びやかな旋律、そして第三楽章の軽快なトランペットの演奏は、ひじょうに表情豊かに奏でられ、そしてあっという間にエンディングを迎えました。
演奏が終わると会場はものすごい大歓声。世界一のトランペット奏者への賞賛の拍手はすぐに鳴りやむことはありませんでした。


演奏会がすべて終了すると、私は楽屋口に急ぎました。モーリス・アンドレのサインをもらうためです。楽屋の入口にはもうすでにたくさんの人がアンドレが出てくるのを待っていました。
しばらくして関係者らしき人たちが出てくると、たくさんの人だかりに少し驚いた様子。そしてその後しばらくすると、楽屋の前のスペースに椅子とテーブルが用意されました。
その数分後、楽屋から関係者とともにモーリス・アンドレが登場し、先ほど用意された椅子に座り、即席のサイン会が始まったのです。
私はすぐに列に並び、用意してきた色紙にサインをもらい、握手もしてもらいました。アンドレの手は私の手がすっぽり入ってしまうほど大きく、暖かかったのを憶えています。
私はすかさずもう一度列に並び、今度はプログラムにもサインをしてもらいました。


モーリス・アンドレ サイン入りプログラム、色紙
アンドレにサインしてもらったプログラムと色紙

モーリス・アンドレ プログラム
プログラムの中

モーリス・アンドレ 来日公演日程モーリス・アンドレ 来日公演プログラム
1983年来日公演日程1983年3月29日東京公演プログラム

こうして夢のモーリス・アンドレ演奏会は終了しました。


半永久的に伝説として残るであろうトランペットの名手、モーリス・アンドレと生きる時代がオーバーラップしたこと、そして生で演奏を聴くことができたことは本当にラッキーだったと思います。


モーリス・アンドレ来日記念盤

そして今この記事を書きながらこのレコードを聴いています。→
今回紹介しました日本公演の来日記念盤として発売されたLPレコード。
アンドレの数ある音源の中でも特に気に入ってるのですがCD化されているかは不明です。


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。